🌱今週のST勉強室✏️ VOL.13 🍼0歳〜6歳👶は「吸収する力」✖️「敏感期」で”自ら育つ”🌷
こんにちは。ことのは1号館、言語聴覚士の原田です🙇♂️
前回のブログでは子どもには「自ら育つ力」があり、大人はそれを「信じる」事の大切さを書きました✏️
本日はその「自ら育つ力」について、もう少し掘り下げて書いていこうと思います👆
モンテッソーリ教育の中で、「自ら育つ力」には次の二つがあるといっています。それは…
①「吸収する力」・・・・周囲の情報を自分の中に取り込む力
②「敏感期のエネルギー」・・・・複数の特定の能力を獲得するために期間限定で表れる力
です📚
では、この「吸収する力」とはどういう力でしょうか?
それは、この世界に生まれた子どもは、生きていく為に一刻も早く自分のいる環境に適応していく必要があります。その為、常に周囲の情報を吸収し、自分の中に溜め込んでいきます。そして、その溜め込んだものを使って、少しづつ自分を創っていきます💪
言葉の使い方、コミュニケーションの取り方、身体の使い方、立ち振る舞い、マナー、ものの扱い方など、自分が生まれた環境で、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の五感を使って、一生懸命に吸収します🌈🌻
そんな「吸収する力」は乳幼児期(0〜6歳)を通して、常に稼働中です🤗
子どもがお父さんやお母さんの行動、言い回しなど何でも真似するって事がありますよね🪞
それを見て、「子どもは、何でも吸収するよね〜😆」と大人同士で話すことはないでしょうか(笑)?それは「吸収する力」がフルに働いている産物だと思います✨🙌✨
ただ、子どもは良いことも悪いことも何でも吸収するので、周りの大人は良い見本であるように、そこは出来るだけ気をつけないといけい所かもしれないですね〜😆💦
そして、この「吸収する力」は0〜3歳と3〜6歳では異なる特徴があります👀
0〜3歳の「無意識」の時期は、無意識にどんなものでもフィルターを通すことなく吸収します。「今のは、なかったことにしよう」と自分の中で選別することができません。上記で述べた良いことも悪いことも吸収するのはこういう所からかもしれませんね👆
それに対し、3〜6歳の「意識」の時期は、0〜3歳に比べて意識的に吸収することができるようになります。「”まま”ってどうかくの?」、「どうやったら、鉄棒の前回りができるの?」などと、自分が吸収したいことを、意識的に自分から掴みにいく姿が見られるようになります。
良くこのぐらいの子ども達が「なんで?」や「どうして?」と一日中質問する時期があると思います🤗心理学ではその時期を「質問期」というみたいですが、その時期が2〜6歳までなので、心理学の観点から見ても納得っ🤔(笑)
では次に「敏感期」です👆
子どもの成長過程においては、「この時期に、この能力が発達する」ベストな時期❗️というものがあります。能力には、人間として生きていく為に必要な、運動能力や言語能力、感覚器官で情報を区別する能力など複数あるのですが、これらを獲得する為にエネルギーが強く表れる、ある限られた時期のことを、モンテッソーリ教育では「敏感期」と言います!
「敏感期」は、まるでその時だけスポットライトが当たっているかのように限定的に強く表れます🔦
その敏感期には、大きく分けて6つの種類があり、0〜6歳の間に、様々な敏感期が同時進行に表れます!
○言語の敏感期・・・0〜6歳。言語獲得に向けて、言語に対し強い興味を示す。
○運動の敏感期・・・10ヶ月〜4歳前後。二足歩行や手を道具として使えるようになる為に、身体を大きく動かす「粗大運動」と、細かい動きの「微細運動」の両方を獲得する。とにかく動きたい衝動や、手を使いたい衝動を示す。
○感覚の敏感期・・・0〜4歳半前後。感覚器官(触覚、味覚、嗅覚、視覚、聴覚)で感じた情報を区別できるようになる為に、器官(触 覚、味覚、嗅覚、視覚、聴覚)が特に鋭敏になる。感覚器官を使って、外界からの刺激を感じたくて仕方のない時期。
○秩序の敏感期・・・0〜4歳前後(1歳半〜3歳がピーク)。自分がいる環境での「当たり前」という秩序を、自分の中に確立する為に、「いつもと同じ」であることにとても強いこだわりを見せる。
○社会性の敏感期・・・2歳〜6歳前後。自分のいる環境に見合った人間になる為に、「誰かの為に」と、人の役に立つことをしようとする姿が見られるようになる。
○小さいものへの敏感期・・・1歳〜3歳前後。観察力を獲得する為に、大人が気付かないような小さなごみ、髪の毛、石などに敏感に反応して拾おうとする。
このように0〜6歳の乳幼児期は、様々なことに強く興味を示し、能力を獲得する為に「吸収する力」と「敏感期」のエネルギーを借りて、自分の一部にしようとしている最中です⛰
子供は「今日から歩き方を教えるね。」などと、歩き方をいちいち教えなくても、自分を発達させて歩けるようになっていきます。これは「吸収する力」と「運動の敏感期」のエネルギーがあるからです。
乳幼児期の「自ら育つ力」はこの「吸収する力」と「敏感期」に支えられ、この2つの力が合わされる事で「自ら育っていく」という結果として表れます。
この事を理解できると、子供は”育てる”存在ではなく、”自ら育っていく”存在であり、前回のブログにも書いた様に、大人は子どもの成長を信じ、あくまでサポート役に徹する姿勢に繋がるのではないでしょうか🤗🎶
💡今日のポイント:🌱「自ら育つ力」は、「吸収する力」と「敏感期」の二つの力によって成り立っている。🌱「吸収する力」は2つの異なる特徴があり、0〜6歳の乳幼児期において常に稼働中の力。🌱「敏感期」は6つの種類があり、特定の能力を獲得する為に、期間限定でスポットライトのようにエネルギーが出る時期のこと。
参考資料:モンテッソーリ教育が教えてくれた「信じる」子育て/著者:モンテッソーリ教育教師 あきえ
※次回は知的障害についてです