年末年始のご挨拶♪ことのは4号館編♪

遅くなりましたが
あけましておめでとうございます。

たくさんのご縁に恵まれ
昨年は一昨年よりも利用してくださる子供たちが増えて、
利用できる子供達を増やすために
利用日数の調整を快く受けてくださったり、
見学・体験からキャンセル待ちに応じていただいたりなど
ご家族の皆様にはご理解ご協力していただき、
心より御礼申し上げます。

ありがたいことにこどもさんと直接関わることが多く、
ブログの更新が出来ずにいたので、
4月〜12月の様子を伝えさせていただきます☺
昨年はことのは4号館が行っている実際の関わり方や
目的としていることを書かせてもらったので、
今回は少し知識的なことも交えてお話しさせていただきますね

◎4月〜6月
進学進級で環境が変わり、
いつもよりソワソワしている児童や
マイペースに過ごしている児童が
それぞれ好きな活動を大人としながら、
少しずつ児童に興味がうつり、
初めての出会い、一緒に活動をすることが
見え隠れしていました。
”どういうふうに関わるか”
”どう言葉をかけるか”
大人はモデルを提示しながら、
”見る学習” ”理解する学習”と促していきます。
”動く・話す・書く”といった表出は
”見る・聞く・読む”といった入力から始まります。
児童たちが”こういうふうにお友達と関わって欲しい”を想像しながら
今の発達に一番近いモデルを大人は見せて、
子供たちの獲得を楽しみにしています。

◎7月〜9月
今年は猛暑日が例年より多く、
なかなか屋外での活動が出来ず
屋内での活動で様々な遊びを行いました。
この時期になると、
園や学校、ことのはでの環境にも慣れて、
新しいお友達と一緒に活動することが増え、
またずっと利用日が一緒でしたが、
対大人との関わりが主となっていた子どもたちが
子どもたちで小さなグループを組んで活動を共にしたり
大人を交えずにコミュニケーションを取るなどの様子が
頻繁に見られるようになりました。
もちろん衝突もたくさん見られますが、
喧嘩や衝突があって相手の気持ちに気づき、
自分の気持ちとの向き合い方を学べる機会になるので、
見守りながら、適宜声掛けを行っています。

年長さん、小学生になると
”1年生らしさ” ”○学年らしさ”を大人から学ぶのではなく、
身近な年上の子どもたちを見て学ぶものと考えているので
「〇〇さん見て真似してみたら?」「〇〇さんに聞いてみたら?」
といった、周りの児童を見て獲得するための力がつくように
声かけを行いました。

◎10月〜12月
この時期になると子ども達同士の関わりも増えて
出来ることが増えてきました。ご家族様からも
「〇〇くんってお友達の名前をよく家で言っています」
「今日は〇〇したっていっていました」などと
よくお話しいただきました。

ことばは
伝えたい気持ちと大人の共感をベースに
視線から指差し、発声からことばになっていきます。

伝える内容も、
要求や目の前の出来事の話から、
経験や知識といった、目の前の事ではなく頭の中のお話しを
していくようになります。

人に話したくなるような気持ちや体験を重ねていく中で
これらが子ども達それぞれのペースで
着実にことばやコミュニケーションの階段を上がっています。
子どもさんが一方的に話すことから、相手の質問に合わせて答えたり、
大人に聞き返してみたり、様々な関わり方ができるよう、
これからもワクワクするような経験を提供し、
話したいコミュニケーション相手になって
お手伝いさせていただければと思います。

改めてことのは4号館は、
”伝えたい気持ちを育てる”を土台に
ことばや全身を使って共感をして、
子ども達の”この人に伝えて反応を見たい”
の延長線上に言葉を育てていきます。
未就学児のアイコンタクトに始まり
他児とのコミュニケーションで
助けてや協力、参加を求めることを
目標に療育を行います。

言語聴覚士 中川信子先生の著書
『ことばをはぐくむ 発達に遅れのある子どもたちのために』
の一説に

”大人の側の「言語訓練」を”
ことばを選ぶ練習、自分の発することばを客観的に見る練習、子どもの気持ちに合わせてことばかけをする練習、ことばをゆっくり、はっきり話す練習‥‥‥。
・・・幼い子や障害の重い子のばあい、子どもを直接に指導するよりも、まわりの大人のことばの質を見直すような「訓練」のほうがずっと大切だ、と私は思っています。
・・・「ことば育ては、親(先生)育ちから」と、くり返し申し上げております。ことばは、人と人とのよき相互関係の中でのみ育つのですから。

とあります。
私たちも子ども達に合わせた声掛けができるように
スタッフ同士で情報共有をしながら日々学んでいます。
言語聴覚士は子ども達だけのことばの先生ではなく、
”この子のことばやコミュニケーションの段階がどのくらいか”
”どういう風に声掛けをしたらこの子にあっているか”
を一緒に考えてアドバイスをするような、
”こどもに関わる大人のことばの先生”でもあります。

言語聴覚士が直接関わらなくても
ことばの育つ環境があることは
子ども達には最善であると考えています。
様々な職種のスタッフと保護者様で作っていけるよう
私たち言語聴覚士も勉強をしながら
お話しさせていただきたく思います☺

ことのは4号館が開所して
1月をもって満2年、そして3年目を迎えます。
2年が経過すると、目標達成して卒業する子供たちが増えて
嬉しい気持ちが溢れる一方、寂しさをおぼえることもあります。
そのぶん、また新しい出会いを繰り返しながら
ことのは4号館に通ってきてくれる子供たち、
それを送迎や日々の様子を教えてくれるなど
支えてくださるご家族様とお話をしながら、
これからも大切なお子さんの成長を
一緒に見ていけたらと思います☺
今年もスタッフ一同よろしくお願いいたします。

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